千葉女性設計士ワーキンググループ

■エリアごとのワーキングが始まる経緯

当初5人でスタートした女性ワーキングは、『より多くの設計士の声を聞きたい』というスタッフの要望により、エリア設計ワーキングへとカタチを変えました。


■商品開発の目的

今回、千葉設計が開発しているのは埋め込み型の洗面収納です。主にタオル(バスタオル・フェイスタオル)を掛けたり、メガネ等、洗面所で使用する物をよりコンパクトに収納できたらいいなという想いから、埋め込み型洗面収納を開発することになりました。

お客様アンケートでも、ご要望の声が多い“洗面所の収納力”をUPさせるため、メンバーで意見を出し合い、より良い住まいづくりに貢献できるような活動を目指しています。同じような商品はすでにありますが、女性目線でより使いやすくなるような自分達発信の工夫が盛り込まれているのが強みです。また、コストを抑える工夫もしつつ、使い勝手の良さ・施工性の向上に繋がるような商品の開発ができたらと考えています。


2018年1月 試作品の完成

試作品がついに完成し、メンバー達は揃って、アイカ工業様へ!

Q.実際の試作品を見ての感想を教えてください。

小川 :今回提案した洗面収納の機能の中で、懸念されていたのが洗濯物干し用のバーの高さでした。 図面上では平均的な身長の女性が手を伸ばして届く高さをイメージしながら計画しました。 試作品を体感してみると、ギリギリ物干しバーを下せる…といった状況。

その場でもう高さを少し下げるかどうか話し合いました。 低すぎても子供がぶら下がって危ないのでは?といった意見や、 アイカご勤務の男性社員から今以上に下げると、多くの男性の目線あたりに設置されるので、ぶつかると危険ではないか? との貴重なご意見を頂戴し、出しっぱなしにしても邪魔にならない今の位置がベストとの結論に至りました。

女性目線の使い勝手はもちろんですが、 男性やお子さん、家族みんなに使いやすい商品が出来上がったのではないかと思います。

小西 :皆で意見を出し合い作品をつくりあげるというのは、私自身初めての経験であり、 貴重な体験をすることができました。実際に試作品をみると、 ちょっとした気遣いが感じられる女性らしさを取り入れられた作品に仕上がったと思います。

濱田 :奥行がとれないので収納力が実際はあまりなくなってしまうのではないか、 という点が個人的には一番気になっていました。

開閉式の収納部にも十分な収納力があることや、 ハンガーパイプも適度に衣類をかけられることが確認でき、企画したものが形になり嬉しく感じました。 この商品が実際にお客様の生活の中で活用されるのが楽しみです。

千葉 :実際に組み立てるとなると不具合が出てくるのでは…と不安も感じていましたので、 試作品として出来上がっていたのを見たとき、とにかく嬉しかったです。

バスタオル・ハンガー等の収納予定物品のサイズ感の確認や、 留め金の使用感・扉の開く角度等の調整の際には、 アイカ工業の社員の方々に商品開発の観点から専門的なご意見を頂戴し、 より使い勝手の良い商品に仕上がったと思います。

Q.アイカ工業様の担当の方とのやり取りで印象的な出来事はありますか?

小川 :アイカ工業さんとは、初期女性設計ワーキングメンバーで活動していたころからのお付き合いです。 ワーキングの活動内容は、主に女性目線の商品開発です。

自社の技術だけでは実現が難しい所もありますので、 私たち外部からのアイデアを実現し、商品化していく事に協力して頂けたのがアイカ工業さんでした。 技術的な面だけでなく、今回の試作品見学会でも男性側の意見を頂いたりと、 まさに共同開発によって実現したと思っています。

Q.試作品完成までの道のりで、難しかったことや苦労した点を教えて下さい。

千葉 :洗面収納の企画に際し、使える空間が限られているという点が大変でした。 初めに洗面所で使用する家電・雑貨を挙げ、収納場所の大まかな分類をすることで、 私たちが企画する洗面収納に求められる収納力と必要な機能の選定を行いました。

具体的には『家族全員のバスタオル収納』『足ふきマット置き場』『一時的にハンガーをかけられるパイプ』です。 横幅600mm弱・高さ2000mm、そして奥行きが130mm程度の限られた空間の中それらを実現する為、 ワーキングメンバー内は勿論のこと、当社社員やアイカ工業の方にお越し頂き、打ち合わせを重ねました。

予算の面も考慮しなくてはならず、打ち合わせ内容は収納全体の構成から部品の素材まで多岐に渡りました。 結果として、一番の課題だったバスタオルは収納部をバスケットタイプにすることで、 丸めれば一段に3枚~4枚程度収納できるようになり、 また、掃除等も考慮しバスケット部分が取り外し可能なことも試作品することができ、良かったです。

Q.洗面収納を作ってみて、ここが満足というポイントは?

小西 :初めて使う人でも簡単に使いこなせるような洗面収納ができたのではないかと思います。
他社の商品ではあまり見かけないバスケットを組み込み、 バスタオルだけでなく洗剤などの洗面小物を収納できるスペースを確保し、 使い手次第で様々な用途に変化できる洗面収納だと思います。

完成まであと少し。次回は実際の現場に設置後の様子を掲載予定です!


2017年6月 企画会議

■今回の開発の利点

今回、千葉設計が開発しているのは埋め込み型の洗面収納です。 主にタオル(バスタオル・フェイスタオル)を掛けたり、メガネ等、洗面所で使用する物を よりコンパクトに収納できたらいいなという想いから、埋め込み型洗面収納を開発することになりました。

お客様アンケートでも、ご要望の声が多い“洗面所の収納力”をUPさせるため、 メンバーで意見を出し合い、より良い住まいづくりに貢献できるような活動を目指しています。 同じような商品はすでにありますが、女性目線でより使いやすくなるような自分達発信の工夫が盛り込まれているのが強みです。 また、コストを抑える工夫もしつつ、使い勝手の良さ・施工性の向上に繋がるような商品の開発ができたらと考えています。

■エリア設計ワーキングの流れ

まず最初に各自、意見を持ち寄ってテーマを出し合いました。施工性や業務効率はもちろん大切なのですが、それらを意識して考えすぎてしまい、テーマを決めるのに苦労しましたね。上司から『女性目線』で考えたテーマが一番良いんじゃないかな?とアドバイスを もらい、それに基づいて今回の洗面収納を作ることになりました。

他の意見としては外構の植栽やポストなどの意見もありました。 こういった貴重なテーマが意見出しの際、多くあったので、またワーキングとして活動することがあれば、採用していきたいと思います。

現在、パーツの試作段階でこれからメーカーさんとのやりとりによって、どんどん具体化していきます。 同じ千葉設計の仲間なので、すぐに意見交換できる環境ですが、メーカーさんや施工担当者との打ち合わせは通常業務との兼ね合いや皆のスケジュール調整などで、 大変な部分もあります。 それを皆で乗り越え、お客様に何気なく気付いていただき、喜んでもらえるような商品作りをしていきたいと思います。 また、コストを抑える工夫もしつつ、使い勝手の良さ・施工性の向上に繋がるような商品の開発ができたらと考えています。

■お客様への想い

今回の開発も含め、見た目は派手な提案ではないけれど、ちょっとした工夫を積み重ねているのが東栄住宅の良いところだと思います。実際に住まわれているお客様がふとした瞬間に「あって良かった」と実感してくれるような住まいになればと思います。 そういった想いを持ちながらプランニングしているので、少しでもそれがお客様に伝わると嬉しいです。 また、皆で力を合わせて開発している洗面収納がエリアに関係なく、多くの現場で標準仕様として使われるようになるといいなと思いますね。

営業担当者がお客様に物件をご案内する際、キッチンの場合は第1回のワーキンググループで開発したスパイスニッチの魅力を説明しているというお話をよく耳にします。リビングだったら、折り上げ天井やマガジンラックなど各場所にオススメポイントがあるとお客様にもご案内しやすいとも聞いております。今回の洗面収納もキッチンのスパイスニッチのように洗面所のポイントとして説明してもらえることを期待していますね。

見た目は派手な提案ではないけれど、ちょっとした工夫を積み重ねているのが東栄住宅の良いところ。実際に住まわれているお客様がふとした瞬間に「あって良かった」と実感してくれるような住まいになればと思います。

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