エアコンはどこを掃除するのか?
エアコンは室内の暖かい空気を一度吸い、エアコン内部で冷やしてから室内に吐き出します。その際に、フィルターが室内のホコリやチリをエアコン内に入れないよう防ぐのですが、それによりフィルターが次第に目詰まりします。人間で言えば、鼻が詰まっているような状態です。この状態でエアコンをつけても、室内の空気を上手く吸うことができません。結果、室内の温度を下げるのに余計なエネルギーと時間がかかり、電気代がかかってしまうのです。
フィルターの他に掃除すべき場所として、室内に空気を送り出すシロッコファン(回転羽)があります。このファンもホコリやチリ、さらにはカビなどで汚れがちです。ひどい場合は油膜が張ることもあります。これではファンの羽が空気を捉えることができず、冷風が室内に送り出されません。そしてエアコンの室外機の掃除も節電につながります。室外機は砂ボコリなどで目詰まりを起こしやすく、風量の低下・消費電力の増加・さらには故障につながるのです。とくに室外機の裏側を注意深く見ましょう。金属の網目(アルミフィン)に埃が詰まっている場合は、ブラシなどで埃をかきだしましょう。
エアコン掃除で得られる節電効果
エアコンの掃除によって、どれほどの節電効果が期待できるのでしょうか。フィルターを掃除する場合、掃除しない場合と比べて5%?10%の節電効果があります。たとえば、フィルターとシロッコファンの掃除をすると、1時間における消費電力が0.08kw改善されます。1kw=22円ですので、およそ1.7円の節電です。1日12時間使えば20.4円、1ヶ月で632,4円です。
さらには部屋が格段に速く冷えるようになり、風速も改善されます。これによって、エアコンの使用時間を1~2時間減らすことができます。エアコンの使用時間を1時間減らすだけでも、ひと月で410円の節約になります。
エアコン掃除の手順
手軽に自分でできる掃除は、フィルターの掃除です。
① フィルターをエアコンに取りつけた状態で1回、掃除機でホコリを吸い取ります。
② シャワーなどで水洗いします。その際、シャワーを内側から外側に向けて当てるとホコリが取れやすいです。
③ しっかり乾かしてから再び取りつけます。
*タバコのヤニや油汚れがある場合は、薄めた中性洗剤で落とす。
フィルター掃除はこのように簡単にできますので、2週間に一度くらい掃除すると、より運転効率が良くなるでしょう。
シロッコファンなどの掃除について
エアコンの内部やシロッコファンなどの汚れも、エアコンの機能を下げる重要な原因です。これらもしっかり掃除しましょう。
① エアコンの下に新聞紙を敷き、汚れが落ちても片づけが簡単になるようにします。
② シロッコファンを掃除する際は割りばしに薄手の雑巾を巻きつけ、重曹洗剤を雑巾につけて掃除します。
③ シロッコファンの向きを変えながら汚れをかきだしていきます。
④ 汚れがひどければ中性洗剤を薄めて使いましょう。
掃除後は洗剤残らないよう、固く絞った濡れ雑巾で仕上げ拭きをしてください。
シロッコファンの掃除までは、難しくないので家庭でもできます。しかし内部の掃除は部品の分解なども必要なため、プロにお願いすることが無難でしょう。また、最近のエアコンには、内部乾燥や内部クリーン機能がついているものもあります。こちらもフィルター掃除同様、2週間に1回くらい使用してみましょう。エアコンの運動効率も上がり節電につながります。